山寺

東北随一の霊山。その頂上に立つ山寺。

一段登るごとに煩悩が消えると言われる、
修行の道を通り、心地よい緑を感じながら、
一歩一歩進んでいく。
たどり着いた神聖な場は、
空気が澄んでいるだけではなく、
心が洗われるような不思議な空間。
時代を超えて、沢山の人が、
この空気を感じたと思うと、
とても不思議なロマンのようなものを感じる。

この山の中に建てた人たちは、
何を思っていたのだろうか。
何を感じながら気を運んでいたのだろうか。
修行僧たちは何を感じ崖を渡っていたのか。
そんなことに想いを馳せながら、
一段一段登り、
てっぺんから下に広がる景色を眺める。
電車などは違うだろうが、
この家屋に田んぼはきっと、
何百年もまえから変わらないのだろう。
やはり、この世界は浪漫がいっぱい。

こんな浪漫を感じられるのだから、
やはり、私は旅をしながら生きていきたい。

茶房

街中をてくてくてくてく。
知らない街を心の赴くままに。
そして偶然見つけた隠れ家的茶房。
一休みに暖簾を潜る。

誰もいない空間を独り占め。
伝統的な作りでかつモダンな雰囲気。
現代であって、現代ではない。
そんな時空を越えたような
異世界のような空気の中でいただく茶菓。
なんて、贅沢なんだろうか。

偶然見つける素敵。
旅の醍醐味。
地図を見て歩くのでは見つけられない。
心が行きたい方へ向かうことで
出会うもの、たどり着く場所。
それはきっと私が今、
欲しているものなんだろうな。

自分の心に染み込む場所を
自分の気を上げるものを
何も知らない場所で見つけられる。
それが本当に本当に幸せなこと。
だから、どんな時も旅に出たいと思える。

日本最古のチンチン電車


人を乗せて、街の中を進んでいく。
長距離動かなくても、ゆっくりでも、
人々の生活に溶け込み、豊かにしていく。
とても温かい存在。

今でこそ、いろんなところに
路面電車があったりするけれど…
初めてチンチン電車を見た人たちは
どんな気分だっただろう。
街の中を鐘の音を鳴らしながら
人々を乗せて進んでいく。
なんて素敵な光景だろう。

私は路面電車が好き。
長距離の速い電車とかとは違って、
人々の生活の中を
ゆっくりゆっくり進んでいく。
見慣れた景色もまた、
車窓から見ると雰囲気が変わる。
まるで、日常が非日常になるような
旅に出ているような
そんな気分を味わわせてくれる。

レトロな揺れと音。
まるで、場所だけでなく
時代をも移動させてくれるような。
そんな特別な感覚を持たせてくれる、
魔法の電車。
それが私の思い描くチンチン電車の姿。

臥龍橋

京都、平安神宮内神苑、蒼龍池。
そこにかかる並ぶ飛び石たち。
〝龍の背にのって池に映る空の雲間を舞う〟
そんな気分を味わえるようにと作られた、
珊瑚島への橋。
その上で感じる、
何もない空に佇むような不思議な感覚。

自然を合わせ、作り上げる空間が、
現実と想像の狭間の世界に連れて行ってくれる。
日本の庭園って、どうしてこうも
創造的で幻想的で、刺激的なんだろうか。

庭の設計士達の想像力。
その場に存在しないもの。
この世に存在しないもの。
そんなものたちをまるであるかのように
表現し、創り上げる。

〝龍の背にのって池に映る空の雲間を舞う〟
なんてロマンチックなのだろう。
自然の中からインスピレーションを受ける。
それだけではきっとダメなんだろうな。
そこから更に想像を膨らませ、
芸術に変えていく。

私にインスピレーションをくれるもの。
私が私と向き合う場所。
私が私を知る場所。
それが私にとっての旅。
そしてそこで得た全て、
ネガティブもポジティブも
自分の心に取り込んで、受け入れる。
そして、自分のアートに生み出していく。
それが私のしたいこと。

だから、私は旅をするように生きていきたい。

京都の小道

人々の生活の中を穏やかに流れる小川。
水辺に佇む古き家。
そして、その向かいには季節を彩る花。

何年も何年も何年も。
時を越え、人々を見守って来た静かな流れ。
何を想い、何を願ってきたのだろう。

そんなことを思わせてくれる京都の小道。
道など気にせず、
心の赴くままに知らない街をぷらぷらする。
それが旅の醍醐味。

自分の心が求める空気。
探し求める。
日本の知らない街で。
世界中のいろんな街で。
言葉も文化も違う場所。
そうして、自分の世界が広がっていく。
心が人生が豊かになっていく。

だから私は、旅をするように生きていきたい。

車窓

新幹線の車窓から。
景色が流れていく。
天気が変わっていく。
色が変わっていく。
光が変わっていく。
どこへ向かう時も、
この車窓から見えるすべての変化が
私の心をワクワクさせていく。
だから旅に出る時、
自分のいる空間の外の景色から
一瞬たりとも目が話せない。